本当にいたんだろうかとも思えてこなくもないような気もする事
ふと妹のことを想う。妹と過ごした時を懐かしく思う。幽霊でいいから会いたい。話がしたい。化けて出てきて欲しい。好きな飲み物で出迎えるから。
東京に戻って一緒に住む約束を守らなかったことを謝りたい。背負ってあげずにいたことを謝りたい。でも私にも手放したくない生活があったと分かって欲しい。それももう遠くに消えてしまったけれど。傷つけたことを謝ってほしい。苦しめて悪かったと謝ってほしい。
妹のニットもストールも、もう妹の匂いはしない。35歳になって帰ってきて欲しい。甘ったるいカクテルと一緒に積もる話がしたい。さびしい
年に1度か2度、特に理由はなく、ふとこんな日が来る。
出来ることは何もないから、カルバドスを飲んでお気に入りの香水をかぶって寝てしまえ。明日は別の日。