もなか

欧州ど田舎暮らしで母国語のアウトプットに飢えているのでネットの森に穴掘って王様の耳はロバの耳

第265代親分誕生

mxoxnxixcxa2005-04-20

コンクラーベ」の名称に関して駄ジャレをかますお茶目な人は、みな同じ単語を呟きますね。その根競べの結果が発表されました。超保守派の78歳、ベネディクト16世。総本山の新たな親分です。アフリカか南米から選出されるんじゃないかとの読みと期待を裏切ってやはり欧州勢が勝ったということなのか、ひとまず現状維持の路線をとったのか。私をカトリックにしてくれた母と電話をする。
「なんか複雑」とのこと。教会も時代とともに変わっていくべきと考える母はやや残念そうに。でもこの高齢を鑑みても、真の革新に向けて暫定的に決まった法王っぽい。10年もつのかな。きょうびコンドームも体外受精も禁止なんて驚くほど時代錯誤ですよ世界はエイズにあえいで不妊に嘆いているのに。
 私は8歳くらいに強力なアンチクライストに変身するまで、ヨハネ・パウロ2世を「パパさま」という名称で親しんで育ったので、「空飛ぶ聖坐」逝去のニュースを少しく寂しい気持ちで受け取った。大人になってようやく教義としての宗教と、制度としての教会とを切り離して見ることが出来るようになり、尊重はしている。宗教なんていうものは杖のようなもの。それを支えに歩く人を否定しないと決めただけ。「主の祈り」や「めでたし」を今でもフルで言えても、それでもやはり自分を信者とは思わない。
「John Paul 2」で検索してみたら、まあ子ブッシュやらプーチンやらクリントンやらアラファトやらレーガンやらとツーショット。すごいや。国家の道徳的ベースに宗教を持たない日本には、想像も出来なくらいにでかいポジションなんだなあとしみじみ感じ入る。けれどそんな法王だって、イラク戦争では無力だった。
 私は名義上のカトリック信徒でしかなので、ヴァチカンというと一部下世話な興味を持って見てしまう。なにか権力争いと政治力の渦巻く何かが巣食っていそうな、あの聖なるソサエティー。どす黒い歴史はさて置き、近代にだって色々と何かちらつくよ。かつてはナチスドイツとの黒いつながりもあったヴァチカン。先代パパさまがようやく進化論を認めたり十字軍を謝ったりする今更なヴァチカン。
 でもちょっと、今度の日曜は時間があったらミサに行ってみようかとも考える。日曜礼拝なぞ思い出せないくらいに久しぶりの汚れの身で。でもたぶん、みんなヨゴレだから教会に行くんだろうなと頭では分かっている。誰かに許されたいから。そもそも、そういうために宗教はあるはずなのに、いかんせん戒律や規則ばかりが先に立ち、排他的な印象は拭い切れない。そんなこんなで今日も感慨にふけりながらだらだらと。