もんどりうって耐える

　健康な女子なら必ず月に1度、頼みもしないのに挨拶に来るうざい奴に苦しめられる。へその下10センチ付近全体がもう猛烈に痛くて、あまりに痛いのでこの中に何か未知なる生き物がいるんじゃないかと心配になってくる。そいつは腸とか子宮とか色んなものをたった今喰い荒らしていて、そうして何となればうんうん言っているうちに中から皮膚を食い破って出て来たらどうやって退治しよう。何かホラー映画に出てくるような、口の周りに一周ギザギザの歯がついたそいつは目がなくて頭が3つくらいで、くねくねしながら「ピキーピキー」とか言い、よく見るとちょっと可愛かったりして、何かそういうくだらないことを考えるくらいに、今日はお腹が痛かった。
　おまけにその反対側の腰も痛い。座っていると立つのが億劫になり、立っていると座りたくない。こんな腰痛が一日中ずっと、しかも毎日毎日延々と続いたら生きる意欲を失くしてしまう。お年よりは本当に大変だろうと思えば、もう絶対にバスや電車では席を譲り、寝たふりするリーマンも大学生もどんどん起こしてゆこうと決心する。さんざん生理痛にこらしめられ、ようやくマシに。だめだ限界。