もなか

欧州ど田舎暮らしで母国語のアウトプットに飢えているのでネットの森に穴掘って王様の耳はロバの耳

大槻ケンヂと橘高文彦のアンプラグドライブ

mxoxnxixcxa2006-09-20

 だるいーだるいーああもういいや。だるい面倒くさいー。と甘ったれる自分を脳内で2,3発叩いて、だめだめ行くって言ったでしょ!と大阪は梅田バナナホールというライブハウスによちよちと出かけていったのが、16日。行ってよかった。バナナホール前で待ち合わせとかいっても、京都のよそさんは梅田で道に迷ったんだった。
 オーケンと親しげに呼ぶほどには知らないし、たまたまエッセイを読んでから興味を持ったので、その後ちょこちょこと曲を聴きかじっていて、あ、大阪に来るの?アンプラグドなら行きたいなぁとライトな調子で。筋少活躍当時はお笑い系のイロモノバンドだと思って興味がなかったのを悔いても、筋肉少女帯自体がもうなくなっていたわけですけれども。だいたい筋少にどんな格好で行けばよいのかも分からず、ゴスロリとかいるん?パンクスとかいるん?何着ていけばいいん?と不安に思いつつ普段着で。しかし、行って良かった。良かったの。素晴らしく良かった大槻さんありがとう。客層は、ゴスロリ甘ロリも秋葉系もパンクもカジュアルもチャイナ服も実に何でもありの、20代30代が中心。そもそも、20代後半なら私も含め、「大槻ケンヂ」「筋肉少女帯」と聞けば、興味があるないにかかわらずたいていの人は存在程度なら知っている気がするけども、21才の女子は「筋肉?ナニソレ?」と。ちょっとしたジェネレーションギャップはこんな所にも。
 筋肉少女帯を一口で説明すると何?と問えば、江戸川乱歩夢野久作寺山修司中原中也を愛する文学少年がサブカルに出会いメタルと合体した初期と、鬱とノイローゼでのた打ち回って自分を救うために伝道師となった中期から後期になるかなぁということ。初期が好きだと言うおねいさんは、中期以降はちょっと…と言うんですけども、あまり詳しくない私にしてみれば、全体的にこの人にしか書けない、真面目なのかふざけているのかわからぬ変わった歌詞がすごく面白く感ぜられます。
 ライブの大槻ケンヂは、先日の新日曜美術館の時にかぶっていた髑髏ハンチングに白シャツ&カジュアルスーツ、その後2度のお召し変えで赤パーカー、後に白ジャージに。大槻ケンヂは背が高かった。猫背だった。トークが面白かった。袴田吉彦に似ていた。通風になったと言っていた。
 ライブの15,6曲の中で、知っている曲は5曲という私でも置いてけぼりを喰らうことなく、心地よい2時間半弱。『香奈、頭を良くしてあげよう』、『猫のお腹はバラでいっぱい』、『ザジ、あんまり殺しちゃだめだよ』、『蜘蛛の糸』、『僕の歌を総て君にやる』に加えて、映画『ひまわり』のテーマ。知ってる曲の中でも好きな曲ばかり。『香奈〜』は、どうしようもなく傲慢で優しい曲で、初めて聴いた時、こんなラブソングってあるか?!と思ったこの曲が2曲目に始まったときはもう、超嬉しかった。
 最近出したという、『踊る赤ちゃん人間』に勝手に映像をつけてyoutubeでアップしている人が居るといって映像が流れ、この曲も演奏。アコースティックバージョンは意外にすごくかっこよかった。あと、『グル( guru?) 』というしっとり耽美な曲も良かった。『蟲娘(?)』も好きな感じだった。というか、全部良かった。『僕の歌を総て君にやる』でやたら感動してしまい、涙腺を引き締めてこらえた。良いライブだった。この人にコアなファンが多い理由が分かった。そういう日だった。なんだか物凄いゴージャスな感じの衣装の橘高さんが投げたピックが私のパーマ頭に刺さり、後ろの人が取った。そういう日だった。CDをちゃんと全部聴いてみたいです。
 中野サンプラザで12月に復活ライブだそうですけども、行っきてえ!と思っても、チケットは無理そう。コアなファンも多い上に、私のように後から知って興味を持った後追いも多いわけで、しかも真偽は知りませんが今30代の元サブカル青少年達にとって大槻ケンヂは一度は通り過ぎた存在だそう。で、その全てが待ってた復活ライブとあっては、チケットがどこまで高騰するのか、くらいしか楽しみようがありませんな。

踊る赤ちゃん人間youtube 「すごい!すごいよ!」と大槻さんが、「ただのガンダム自慢じゃねーか」と橘高さんが。
http://www.youtube.com/watch?v=BbLDITqACVc  すごい…この制作者は只者じゃないと思う。天才とかそういう。あばばあばばあばばあばば