もなか

欧州ど田舎暮らしで母国語のアウトプットに飢えているのでネットの森に穴掘って王様の耳はロバの耳

『パフューム ある人殺しの物語』

映画「パフューム ある人殺しの物語」オリジナル・サウンドトラック 同じ日に、なんだかつかれたよ、もう歩きたくない。という気分になり、通りかかったMOVIXというシネコンにひとまず入って、何でもいいから今見れるものというチョイスで、『パフューム』をみた。見た?観たら良いと思います。
 私は前半で数分異世界に意識を飛ばしてしまいましたが、衝撃のラストというか、圧巻の展開という謳い文句に異存は無く、私は我慢しきれず笑ってしまいました。なんじゃこりゃ。だから未見の方は必見。こんなに力いっぱいのギャグ。潔い駄作。心地良いまでの違和感。突き抜けたズレっぷりはある種の爽快感があります。アガペの愛でなく、エロスの愛なんだ?へえ・・・ベストセラーという原作本に俄然興味が湧いてきました。多分読まないけども。
 あのスペンサー・チュニック的な裸体の連なる様は、全裸も数が増えるほどに個性を失って、セクシーさはジョークとなるっていうことを教えてくれるので、何にしても変態くさくて面白かったです。セックスなんて、どんなよろしいムードを演出したって、所詮は性的なスポーツ。あちこちに笑いどころを用意してあるし、サービス精神は満点。ここまでバカらしいことを大真面目にやるから良いのだ。と、どん引きしていた友人に言ってみるも、なんだってんだ、時間返せ。
 私は映画というジャンルそのものを愛しているので、どんな作品にも良い点があると思っていて、で、この映画の場合は、ローラの死体を発見したときの父親の嘆き方が非常に美しいなと思いました。あとは音楽。
パフューム −ある人殺しの物語・公式 http://perfume.gyao.jp/