もなか

欧州ど田舎暮らしで母国語のアウトプットに飢えているのでネットの森に穴掘って王様の耳はロバの耳

そういえば

 10代の頃、酒鬼薔薇が誕生する少し前なので、少年犯罪が取り立てて大きくクローズアップされた頃じゃなく、新聞の地方欄端に小さく載っただけなんだけれど、同学年が母親を殺したことがあった。同じ階のクラスだったはずなのに、そいつの名前を聞いても容姿の特徴を聞いてもまったく分からなかった。それくらい地味で真面目で目立たない人物だったらしいんだけども。
 ばかじゃねーのとか、煮詰まっちゃったんじゃねーの、あはは。みたいに2.3日の間は話題になったけれど、1週間もたつとみんなそいつのことなんて忘れていた。暗くてダサい奴が口うるさい母親をさくっとぶっ殺したって、そんな程度の話だったのだ。そういうことを思い出したりもした。酒鬼薔薇誕生時に私も10代だったけれど、あれ以来何か自己愛型の少年犯罪というジャンルが出来上がって、それを土台に亜流や発展型が出てきている気がする。それくらい、あの衝撃はでかかった。