もなか

欧州ど田舎暮らしで母国語のアウトプットに飢えているのでネットの森に穴掘って王様の耳はロバの耳

インド…

mxoxnxixcxa2006-09-02

 インドカレー喰おうぜ!と連れ立ってカレーを。すんごく驚いたのが、接客をしてくれたインド人のおじさんがまったく言葉が通じないことだった。
「ナマステー」という良い笑顔に「ナマステー」と返し、「じゃあまずビールね。お勧めは?」ときくも、人の良さそうなインド人は困った顔をする。「ニホンゴ、トラトラ」といって、親指と人差し指をくっつくかつかぬかというジャスチャー。しょうがないので「スリー、マハラジャビア」と三本指を立てて見せると、オケーオケーと出てきたのはマハラジャ2本とキリンビールだった。いや、マハラジャ3本だってば!と伝えるも、英語もトラトラどころかインド語しか分かりません…みたいな悲しそうな顔をする。気の毒なほど恐縮しているので、まあ切らしているのだろうとあきらめ、しょうがないわねと一人がジャパニーズマハラジャを。
 そうした所へ次のお客が入ってきて、「ビールね、マハラジャ」と。出てきたよ、彼にマハラジャが。わかんねえ!
 メニューオーダーも、カタカナのカレー名の下の小さなインド語を必死で読み、すがるような眼で「ナントカカレー?」と確かめ、奥に引っ込む。頑張れ、頑張ってインド人とみなで応援しつつも、この店は、ここまで言葉の通じない人が接客していて大丈夫なのだろうか。で、ビールお代わり今度はジャパニーズビアでいいよと言ったのに、これ?これでいいんだよね?みたいな泣きそうな顔で「キングフィッシャービール」を差し出した。もういいよそれで。せっかくだしインドのを飲めって事でしょ。マハラジャはマイルドで、キングフィッシャーは辛口な感じだった。
 厨房からはナンをぱんぱんやってる音が聞こえてきたりして、カレーもすごく美味しくて、じゃあお会計をという段になると、たぶんコックと思われるそのインド人のおじさんは困った顔をしてレジを打ち、3人で65,000円という金額を算出した。小さくなって泣きそうな顔をしているのが可哀相で、ともに力をあわせてお会計を終えましたが、なんだかあのインド人のおじさんが心配です。
 同行者のうち一人はインド好きでかなりの回数いっているはずなのに、「いや、インドは英語が通じるから」と、「ナマステ」ばかり。インドに行くには、それなりの覚悟をして行かなくてはならないのだそう。「道ばたで犬が死んでるってきいたよ」という私に彼女は静かに言いました。「犬だけじゃない」と。道で寝ているのかな、と思うとその横たわった人にハエがたかっているというのは珍しくないのだそうです。インド…。日本は先進国で貧困率が2位だそうですけども、結局なんだかんだで豊かだよね…。