もなか

欧州ど田舎暮らしで母国語のアウトプットに飢えているのでネットの森に穴掘って王様の耳はロバの耳

映画

ゴールデングローブ賞

きっと見所満載だったんだとは思うんだけれど、私はもうドナ様しか見えませんでした。「The Golden Globe goes to...」 「ドナルド・サザーランド!」と二度ほど叫ぶも、ポール・ニューマンとジョナサン・リース・マイヤーズに。ドナ様は2つノミネートを受け…

クリス・ペン死去

力いっぱいの演技派ショーン・ペンがどうしても好きになれない私なんかは、弟のクリスのほうが好きでした。 「死亡しているのが発見された、他殺ではないと思われる」 という文面。よもや自ら死んだのではなかろうかと思ってしまいそうになる文面。…惜しい人…

『ロリータ』

ロリコンて、もはや少女愛のバイブルたるウラジミール・ナボコフの『ロリータ』とはなんだか別ものに思えるのは、やはり文学というフィルターを通ったいるからなのかも。 小説はものすごく魅力的な文章で、細かな描写で老いの醜さや存在の悲しさを焙り出す傑…

ヴェニスに死す

トーマス・マンの傑作。芸術家の生み出す美は、自然発生する美の前では圧倒されるしかないのか…みたいなジレンマが根幹なのかなぁ。しかし全編を多い尽くしているのは美への陶酔。絶対的な美の前に屈服し、恍惚とともに破滅してゆくおっさんの話。 この小説…

『ヴィスコンティのルキノ・ビスコンティ/タッジオを求めて [VHS]』

巨匠が美少年探しをするドキュメンタリーで、ヴィスコンティが金髪の美少年を次々オーディションしていくんだけれど、ビョルンが入ってきたときに巨匠は目つきが変わる。視聴者も一瞬、「おお、でたな…」とその容姿に妙な説得力を感じてしまうのだった。 「…

時代の美と異端の美。美って

昨日書いた映画『戦場のメリークリスマス』を見て思ったのは、時代物の作品でも、作られた当時の時代性から免れられないなということだった。 きっとこの映画は、キャスティング面も大いに脚光を浴びたのだろうけれど、あのビートたけしが俳優を!という驚き…

『戦場のメリークリスマス [VHS]/Merry Christmas,Mr. Lawrence』

20年以上前の作品にもかかわらず未だに名前が通っていて、有名なあの曲も好きだし、ずっと気になっていた映画。どうしてか私の中で、この映画は名作で有名とインプットされていたので、浮かれながら再生した。 メイクアップの軍人・坂本龍一教授のストレート…

『ロード・オブ・ウォー / LOAD OF WAR』

幻の核戦争に備えての、兵器の備蓄合戦が皮肉にも世界の均衡を保っていた冷戦時代の終結から、パワーバランスが崩れて以降の世界について、ハンチントンの『文明の衝突』なんかが描いていた世界の姿そのままに突き進んでいるといわれて久しいこの世界。いや…

きらめきの季節/美麗時光

とてもよかった。一言でいえばチンピラものの青春の日々なんだけども、ああ、いいもの観たな…と感慨に耽った。ホウ・シャオシェンの助監督出身というチャン・ツォーチ監督作品は初めて観た。 台北に住むアウェイとアジェの物語。従兄弟同士で、親友のような…

吉原炎上

サユリちゃんは芸者と花魁がややごっちゃだと指摘するのさえ憚られたけれど、花魁ものならこれ。青い頃一度みて単なるエロ映画だと思っていたこいつを最近観て、年齢とともに物の受け止め方は違ってくるなと実感した。 体ひとつで稼ぎ、のし上がって、傷つく…

『SAYURI』ああ…

「日本が嫉妬する、JAPAN。」しねーよ! 観ながら、なんだこれはCHAPANですか?JAINAですか?とかそういう強引でくだらないことを考えてしまうくらいに、無国籍ファンタジーと割り切って観ても中身がない。話自体が退屈なので、自然目が行くのは、面白ジャパ…

『パニック/脳壊』

これこそがフロイトですというお手本のような映画だった。脳がぶっ壊れてパニックなんていうエキセントリック感の漂う題名からはちょっと想像のつかない、端正な正統派すぎるくらいの正しい父息子物語。正しすぎて、もう少しひねって欲しかった。 絶対的な父…

ドナ様

どこまでもどこまでもドナルド・サザーランドが好きです。小太りの息子じゃイヤです。好きな女優は?ときかれればたくさん過ぎて答えないんだけれど、好きな俳優は?ときかれれば迷わずドナ様。どうしてこんなに好きなのかも、いつからこんなに好きなのかも…

ブラザーズ・グリム

時代物のコスチュームを見てうっとりするのが好きなので、ずっと気になっていたこいつに行きました。 『ヴェニスの商人』が、いやアル・パチーノはやはり名優だったね、というのを確認するだけの映画で、その名優が名優ゆえの名演によって、こてんぱんにやら…

『イン・ハー・シューズ』

自分に引き寄せて身につまされたりというより、何となく応援せずには居られぬ登場人物たちに微笑みかけたり一緒になってほろりとしたりする映画であるというべき映画。容姿に恵まれないキャリアウーマンでしっかり者のぽっちゃり姉、バカで自分勝手で図々し…

大好き好き好き

ヤン・シュヴァンクマイエルの新作の予告編がネットに。何言っているのか分からないながらも、今回もかなりシュールとナンセンスとグロテスクが絶妙に絡まりあった寓話的世界が観られそう。ちょっと恐いのにどこか可笑しい偏愛に満ち満ちた映像は味があって…

『LOVERS』たいくつ

テレビで『LOVERS』を。『HERO』はまだ良かったけど、この題名からして興味ナシと思っていたので、タダならと観てみたけれど題名のままの映画だった。超つまらなかった。こんなんだったら「ソロモンの王宮」でベッキーを見れば良かった。 やたらめったらCGで…

『SAW-ソウ2』きつい…

映画が観たい。映画館で観たい。コンパクトな画面じゃ堪能できないスペシャルセレクトを!というのが何でかノリ一発で『SAW2』に。 もう…すごい…酷い…。思いつく限りの痛いこときついこと辛いことがぎゅうぎゅうに詰め込んである。思わず「わあ!」とか叫び…

BS2 アラン・ドロン特集

今週はずっとNHKBS2でアラン・ドロン特集をやっていて、『太陽がいっぱい』に始まって、同じくルネ・クレマン監督作の『生きる歓び』、『危険がいっぱい』が観られて超満足。リアルタイムでその活躍を知らないスターを見ているとわくわくする。モノクローム…

「エイリアンVSヴァネッサ・パラディ」

字面からして異様な輝きを放っているこの感じ。気になるよ行きたいよ!一体なんなのだ。「謎のエイリアンが突如町に襲来、人々を次々に血祭りにあげていく」 えー…?「愛され、闘うごとに美しくなる、新生ヴァネッサの魅力全開の必見作だ」 トレイラーを見て…

オーメンリメイク!

「エネミー・ライン」のジョン・ムーアが監督を務める「オーメン」のリメイク「The Omen 666」。出演者はジュリア・スタイルズ、リーヴ・シュレイバー、そしてダミアン役にジョシュ・ハッチャーソン。ミア・ファローも参加。来年2006年6月6日に全米公開の予…

『チャーリーとチョコレート工場』

『チャーリーと〜』に。どうもこれは原作本があり、また1971年に映画化されているとのこと。カルト的な人気の作品だそうで、ぜひ古いのが観たいのです。しかも古い版の方が尚イケるという意見も目にするので、ますます見たい。 監督ティム・バートン、主演ジ…

『コールド・フィーバー [DVD]』

先日の『春にして君を想う』でふと思い出したのは、同じフリドリック・トール・フリドリクソン監督の『コールド・フィーバー』です。ジャパンのアクターとしてニュアンス系の名を浅野忠信とともに欲しいままにしている永瀬正敏主演のアイスランド映画で、こ…

なんとなく

老人ホームで思い出したのは『春にして君を想う』。老いることを正面から描いた、物凄く重く暗い映画です。そうして、死を前にして人生とは何たるか、生とは何なのかを考え込んだ『永遠と一日』。もう素晴らしいのです観てください。なんだか分からないもの…

『メゾン・ド・ヒミコ』

京都でちょっと時間が空いたので、新京極にある「MOVIX京都」という映画館で『メゾン・ド・ヒミコ』を観た。とても大きい映画館で観やすかった。 メゾン・ド・ヒミコ公式 「珍獣を見るかのような描かれ方がヤダ!」というゲイ側の声もあったので、そんなもん…

『下弦の月』

そんなこんなで、話題の映画『NANA』は、予告を見る限りでは主役2人の演技がかなり苦しく、予告を見る限りではセリフも相当夢いっぱいで、なんだ、すっかり汚れてしまった私なんかは予告だけでもラブリーすぎて痒くてたまらず、だから、なんだ、お金を出して…

『プラクティカル・マジック』

例えば今話題の『奥様は魔女』で、ニコール・キッドマンが魔女をやっていて、しかしニコール様は魔女は初めてじゃないんだと知り、勇んでこいつを鑑賞したのです。 かわいいよーかわいいよー。もう、悶絶するほどラブリーなんですしかし内容はありません。私…

『乱歩地獄』

ちょっと期待を寄せている『乱歩地獄』。一時期乱歩にはまったことがあるので、非常に楽しみ。なので、予告編を見にいってみた。 公式 これはきっと、乱歩作品をヒントに撮った、各監督のオリジナルものと考えたほうがいいのかもしれない。映像的にも見ごた…

『ネバーランド』

そんなこんなの『ネバーランド』。なんか中途半端つまらん退屈。しかも人は始まって早々にソファーで寝始め、そうはさせるかこればっかりは最後まで見届けてもらおうと思い、起こし続けた。観終わって「面白かったね、涙が止まらないよ」と言ってやると、微…

『リンダ リンダ リンダ』

こちらは一転、むずむずする位に愛しい映画だった。かわいいよーカワイイヨー可愛いよう。 一途で汗臭くて何処までもキュート。かわいいまみれで清涼感いっぱいの時間をすごせます。自分の高校生活はこんなにいいもんじゃなかったけれど、そんなこたぁいいん…